本学の取組

概要

本学では、学生が地域課題解決の一連のサイクル(RPDCサイクル)に継続して参加することを通して、地域活動と連動した自らの学びのサイクルを構築し、「地域社会の発展に向けて自らが主体的に学び、キャリアをデザイン出来る人材」の育成を目指します。

このため、これに対応した「地域人材育成科目群」や新設科目「サービスラーニング」の設置による関連科目間の連携強化を行うことで、実践型教育カリキュラムを構築する。また、地域と大学における重層的かつ未来思考の対話の場となる「やまなしフューチャーセンター」を設け、一連の地域活動を通じて日常的に地域と教員・学生が対話を重ねることにより、地域課題の共有・共感を深める。さらに、「地域戦略総合センター」を設置し、地域志向の教育・研究・社会貢献活動を推進するための学内外の連絡調整及び地域との連携・協働を促進する。

これらにより、地域課題の解決に対応した教育カリキュラムの改革を進める。


「地域課題解決プロセス」に対応した、実践型教育・研究活動の推進

実践型教育・研究活動における「地域課題解決プロセス」を以下の通り設定する。

  1. 「Research/調査・研究」:地域ニーズや課題を明確化するとともに、地域を深く理解した上で解決方策を提言する。
  2. 「Plan/計画」:地域課題の解決に向けた具体的なプロジェクトを計画する。
  3. 「Do/実施」:計画に基づいて、地域との協働により課題解決に向けたプロジェクトを実施する。
  4. 「Check/評価・検証」:実施したプロジェクトの効果を評価・検証し、新たな取組にフィードバックする。

4年間の教育課程を通じて、このプロセスに基づく実践的教育・研究活動を行うことにより、学生にとっての学びの深化や新たな学びへの動機付けを図るとともに、学生が自らの「学び」をデザインしていく力を養うことを目指す。

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図:RPDCサイクルのイメージ

未来思考の対話の場「やまなしフューチャーセンター」による重層的な対話の実現

地域課題解決プロセスに基づいて取組を推進するためには、地域と大学が継続して対話を重ねることにより、地域課題の共有・共感を深め、地域と大学が新たな地域の未来を共創することが必要である。

本取組では、①首長-学長のトップレベルによる今後の政策方針にかかる会談、②各地域活動や課題解決方策の検討などを通じた地域と教員・学生との対話、さらには③学内での地域活動活性化への機運の醸成に向けた対話まで、重層的かつ未来思考の対話の場を「やまなしフューチャーセンター」と名付ける。この継続的な対話の場により、地域と大学、または大学内部の相互理解を通じて「地域志向」の強化を図る。

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図:フューチャーセンターのイメージ

地域の「課題解決モデル」による山梨県全域での地域貢献の推進

山梨県の発展に寄与することを目的とした本学では、山梨県及び県下の各市町村が抱える課題解決に寄与することを目指した取組を推進する。具体的には、本事業において対象となる各市町村での取組を通じて得られた解決方策を、同様の課題を抱える他地域に展開するための「モデル」とする。このモデルを、前述の対話の場となる「やまなしフューチャーセンター」を活用して、県との連携・協働により県下の各市町村に情報提供を行い、モデルの普及促進を支援することで、県全域での課題解決に寄与することを目指す。

「地域戦略総合センター」の包括支援による全学的な「地域志向」の推進

本学の教育研究をより地域の現実的な課題を直視したものに改革するとともに、教育課程の見直しを含む地域再生・活性化のための取組を進め、教育カリキュラム・教育課程の改革につなげていくための包括的な支援の仕組みとして、学長直属の全学的な取組組織「地域戦略総合センター」を設置する。

具体的には、以下の機能を担う。

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図:本事業の実施体制